【5G】先行する都市深セン 導入で何が変わる

2021年9月21日

日本でも5G通信が導入され、普及に向け基地局の建築が進んでいます。
5G通信のメリットは幾つかあります。

(1)通信容量の増加
(2)通信速度の増加
(3)超低遅延
(4)多数同時接続

ここに挙げたメリットを享受するためには、5G通信に対応したサービスを開発する必要があります。
中国深センでは、2020年8月に5G回線のカバー率100%を達成しており、深セン市のどこからでも5G回線にアクセスすることが可能となっています。

5G回線を導入することで何が変わるのか、どんなサービスが提供されるのか、5G先進都市深センの例を見てみましょう。

1.5Gの導入が先行する都市深セン

5Gの導入は、超高速・超低遅延・多数同時接続を実現します。5Gが実現することでどういった変化が起こるのでしょうか。

例えば自動運転システムを例にすると、遠隔操作による運転の場合、通信の遅延はブレーキ操作やハンドル操作の遅延となり、事故に直結する問題です。

他に、医療分野でも、都市部と地方を比較すると、都市部に先進的な医療機器、人材が集中します。
5G通信が発達し、遠隔治療・遠隔手術が行われるようになれば、医療格差も是正されます。

深センが5G通信を先進的に導入するのは、5G通信分野の技術面で他国をリードする狙いがあります。
中国の提供する5G通信や、企業の技術体系を確立し、国際的な規格に導入されれば、中国の技術を輸出することが可能になります。

特に、5G通信は関連してAI・ビッグデータ・クラウドサービスなど、DX化することで企業の根本からビジネスモデルを変革する力があるので、技術面で他国でのリードを目指しています。

2.5G導入で変わる都市 変わるサービス

5G導入で期待される都市・サービスの変化はどのようなものでしょうか。

(1)スマートファクトリー
5G環境下では、低遅延の信頼性が高い通信が期待されています。

工場の生産管理をAIが担うスマートファクトリーでは、AIが作成した作業工程を産業ロボットに送信して稼働します。
また、産業ロボットから作業結果やメンテナンスの情報などがフィードバック送信され、AIが新たな作業工程を作成します。

5Gの実用化で、従来よりも複雑、精巧、信頼性のある生産ラインが期待できます。

(2)完全自動運転
5G通信は完全自動運転に不可欠な要素です。ブレーキ、アクセル、ハンドル操作といった一瞬の遅れが命に関わるため、5G通信の低遅延の要素は欠かせません。

また、多数同時接続により、車間距離を高い精度で調整することが可能になり、渋滞の解消や、自動運転トラックの縦列走行に応用されることが期待されています。

(3)農業
トラクターなどの農機具と5G、GPSを活用して、省人化・効率化が期待されます。
また、農地に設置したセンサーで気温や雨量などをデータ化し、AIと連携することでより効率的な農業を実現できます。

上に挙げた5Gで変化が期待される例は一部です。
5G通信は多数同時接続を通じて、IoT(身の回りのもの様々なものがインターネットと接続する)化を促進するため、想像もしていなかったサービスが展開されるでしょう。

3.5G導入で始まったサービスを紹介

深センの地下鉄6号線と10号線は、路線全域に渡り、5G技術を応用して運行されています。

5G技術はファーウェイが担当しており、クラウドシステムの導入で従来は個別に管理されていた、総合監視システムや列車自動監視制御システム、乗客情報システムなどを統一して管理しています。

また、道路交通でも変革が起きています。深センの都市交通は、中国の他の都市と比較して渋滞の発生率が低いです。
カメラによる画像認識、設置されたセンサーによる地磁気データなど、5GとAI、5Gとビッグデータ相互が連携することで信号の自動最適化などを実現しています。

5Gが導入されることで、従来の技術では不可能とされてきたソリューションの開発が深センでは行われています。
5G通信の大容量化で大量のデータを送受信可能になりました。
一方、受診側もAI技術の発達により、ビッグデータの処理が可能となり、事例のようなサービスの開発が可能となっています。

4.まとめ

5Gの導入により通信環境が刷新され、「大容量・超高速・超低遅延・多数同時接続」の通信環境が構築されています。
5G通信網の構築は、ネットワークの基盤を作成したに過ぎません。

5G通信のメリットを活かすためには、深センで行われている5G通信を活用したサービスの開発、提供が必要です。
深センで先行して開発されている5Gサービスの事例を確認することで、自社が5Gを用いて達成できるソリューションを検討しましょう。

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著者プロフィール
数年前、アジアのシリコンバレーと呼ばれる深センでは、日本企業が深セン企業を視察するブームが起こっていました。その時、私は同時通訳として、日本企業視察団の人たちと一緒に様々なスタートアップや起業事例に触れる機会に恵まれました。大手日系企業で働く中で、数々の企業の創新創業のパワーに感動して、深センに進出。現在は、IngDanアカデミー編集長として、深センを拠点に、中国パートナー企業の開拓・関係強化、調査やリサーチ、最新DX情報の発信を行っています。

聂 宏静(Nie Hongjing)
IngDanアカデミー編集長
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